2017年1月10日火曜日

神戸スイーツの老舗

 女の子なら誰しも甘いスイーツが好きなのではないかと思います。最近ではスイーツ系男子という言葉ができるくらい、男女問わず親しまれているスイーツ。そしてスイーツといえば神戸というイメージも強いのではないでしょうか。神戸にはおしゃれでおいしい洋菓子がたくさんあります。洋菓子の本場といわれるほどです。今回はそんな神戸スイーツについてレポートします。

神戸スイーツの歴史

江戸時代、1868年神戸港が開港したことにより西洋文化が伝わりました。その時に外国の文化や物はもちろんのこと、洋菓子職人やバター、ミルクの元になる牛なども輸入されました。
明治以前、お菓子といえばカステラやこんぺいとうなど輸入菓子が大半でしたが、明治時代になると輸入品へ税金がかかるようになったため、自分たちで洋菓子を作るようになりました。それが神戸スイーツの始まりです。

神戸の老舗スイーツ

ユーハイム
株式会社ユーハイムHPより

 ドイツの菓子職人のカール・ユーハイム夫妻により創業されました。ユーハイム夫妻は関東大震災で被災し神戸に来ました。
第一次世界大戦のころ日本軍により占領されていた中国の青島で、菓子&喫茶店を開業した1909年から数えると約100年もの歴史があります。創業以来、食品添加物は使わずに材料の自然味を大切にしているのが特徴です。日本で初めてバウムクーヘン製造販売を行いました。


ゴンチャロフ
ゴンチャロフ製菓株式会社HPより

 ロシアの菓子職人のマカロン・ゴンチャロフにより神戸の北野町で1923年に創業されました。ゴンチャロフはロシア革命の時期に亡命し神戸に来ました。日本で初めてファンシーチョコレート、ウィスキーボンボンの製造販売を行いました。当時板チョコしか食べたことのない人々はその味に驚いたといわれています。帝政ロシア貴族の味は今も受け継がれています。

モロゾフ
モロゾフ株式会社HPより


 大正時代、亡命し神戸にやってきたロシアの菓子職人フョードル・ドミトリエヴィチ・モロゾフ一家が神戸でチョコレートとキャンディをメインに製造販売を始めました。
 1932年には日本で初めてバレンタインチョコレートを販売し、その文化を日本に広めました。チョコレートやキャンディだけでなくチーズケーキもポピュラーなものにし、チーズケーキブームを仕掛けました。また、神戸のどの家にもモロゾフのプリンの入っているガラススコップがあるのではないかといわれるほどプリンも有名です。「ロマンのあるスイート」をテーマにしています。


神戸発祥のスイーツには深い歴史があり、今もなおその味やこだわり、技術を受け継いでいることがとても素敵だと思いました。
お手軽な値段で買い求めることができることも魅力の一つだと思います。私は神戸にいますが、まだどの名店のお菓子も食べたことがないので食べてみたいとです。そしてまだ食べたことがない人にも食べて欲しいと思うくらい神戸のスイーツは全国に誇れるものだなと思いました。

参考文献 KOBE洋菓子物語 村上和子 神戸新聞総合出版センター 1997年5月30日 第一刷発行


取材:周藤明黎