大成丸・青雲丸に乗ってちょっぴり見えた船乗りの世界
青雲丸(航海訓練所ホームページより)
http://www.kohkun.go.jp/ship/seiunmaru/index.html
ドキドキの期待とともにバスに乗車
それでは、中突堤中央ターミナル「かもめりあ」から、参加者約40名のちびっこたちとともにバスに乗りこみ、3隻が待つ波止場へ出発〜!
今回、見学させていただいた船は独立行政法人航海訓練所のものです。日本最大の帆船日本丸、海王丸、そしてディーゼル機関を備えた大成丸、銀河丸、青雲丸の5隻の練習船で航海訓練を行っています。ここで訓練を受けるのは、東京海洋大学海洋工学部、神戸大学海事科学部、商船高等専門学校、国立海上技術短期大学校、国立海上技術学校、海技大学校で学んでいる学生達。客船やタンカー、フェリーなどの船長、機関長になることをめざして学んでいます。
練習船では、海運界の将来の担い手を育成するため、船舶職員に必要な応用実践力と高度な知識技能の修得、さらに指導性や行動習慣の体得を目指した実習訓練が行われています。
「大成丸」の見学からスタート 13:15
はじめに「大成丸」の見学です。航海訓練所の練習船のなかでも最もコンパクトで新しい(2014年就航)この船では、国内海上輸送を担う内航海運業界の新人船員を育成する内航用練習船です。
この白い箱は何だ???
大成丸に乗り込み、一番初めに目に飛び込んだもの。この白い丸い箱のようなものはなに? これは、「ライフラフト」という救命いかだです。大成丸には、4つが設置されており、1つのライフラフトに最大25人乗ることが可能だそうです。
さて、次は「船橋」です。「せんきょう」と読みます。ちなみに「ふなばし」とも読めますが、それは千葉県にある市ですね。さて、船橋ですが一般的には「ブリッジ」と呼ばれていて、船舶の上甲板の高所にあり、航海中、各部署に対し種々の指令を発するところです。大成丸のブリッジには舵やレーダーといった機器や海図を見たりできます。ここでは、訓練生のみで操縦されることもあり、操縦を任せられるまでには1年経験を積まなければいけないとのこと。私が一番驚いたのが、本当に神戸港を横断しているかのように操縦することができるシミュレーターが設備されていたことです。
シミュレーターでは、神戸大橋やオリエンタルホテル、さらに横切る船なども映像で再現されており、臨場感のある映像で模擬操縦ができます。シュミレーターで舵を切るちびっ子たちの気分はもう船長さん。
「青雲丸」の見学へ 14:15
次は、「青雲丸」。この船は5,000トン型大型練習船。大成丸と比べると長くて高いのが印象的でした。通常の訓練のほかに、造船と船舶運航技術に関する各種の研究や実験を行ったり、開発途上国船員に対する乗船訓練の実施なども行なっている。
青雲丸では、約120名の訓練生がおり、その中で約10名女性の方がいることが分かりました。たのもしいですね。
ブリッジの中で見つけた色とりどりの旗
ちびっ子から質問を受ける職員の方
職員の方がクイズ形式でちびっ子たちの目線となって一緒に学ぶ姿が印象的でした。船の構造だけでなく、船乗りになったときのメリット・デメリットをお話しされる場面もあり、ちびっ子たちの将来の夢に一歩近づけることができた貴重な2時間となりました。普段の生活の中では体験できない、非常に貴重な体験ができました。
取材:柴原都