2015年8月5日水曜日

第1回 神戸港ラテンアメリカン・カーニバル レポート 2日目編


夏真っ盛り、みなと神戸にラテンの風!


2015年8月2日 高浜岸壁(神戸ハーバーランドumieモザイク前)

初めまして!この企画での初取材です!今回は812日に開催された「第1回 神戸港ラテンアメリカン・カーニバル」の2日目に行っていきました。

神戸駅から歩いて15分。
ふう、よかった。迷わずに来れた。ほっとする間もなく、「カポエイラ~」と声が響いてくる。あらら、もうステージで演奏が始まっている。
昨年、第11回まで行われた「サンバフェスタ」を前身に、神戸港150周年を控え「ラテンアメリカンカーニバル」としてパワーアップしたこのイベント。ステージでは、サンバやタンゴなど中南米の多様な音楽が、2日間で16組も行われる。食は8軒の屋台と2つの協賛ブース。神戸港に関する展示が2つある。

舞台を横目に食の屋台をのぞき見すると、おいしそうなソーセージが! ブラジル国旗もはためいている。ブラジルからやってきた人びとだろうか、そこらじゅうでポルトガル語が飛び交う国際色が強いイベントだ。

Interview①:「神戸を心のふるさとに」
松村耕一さん(神戸港ラテンアメリカン・カーニバル実行委員会 事務局)


このイベントの主催は、神戸港ラテンアメリカン・カーニバル実行委員会。委員会は神戸市、一般社団法人神戸港振興協会、神戸ハーバーランド株式会社、一般財団法人神戸国際観光コンベンション協会という4つの団体で構成されている。
松本耕一さんは、神戸国際観光コンベンション協会で観光部に勤務されている。このイベントをはじめ神戸ルミナリエといったイベントも担当されている。松村さんにこのイベントの狙いを聞いてみた。
「姉妹都市であるブラジルのリオだけでなく、もっと広く中南米の国々を知って欲しい。だから、ラテンアメリカがテーマなんです」
イベント中は会場だけでなく周辺にも足を運び、人の流れの確認やビラ配りと大忙しだ。
「イベントのポイントは、ステージと会場の一体感。舞台の曲に合わせてお店の人びとも踊りだすので、お客さんも気兼ねなく踊ったり、リズムを踏んだりできる。これは、このイベントの大きな強みですね」
最後に、このイベントの今後の展望をお聴きした。

「イベントとしては1回目なので、来場者の皆様をはじめ、出店されたお店の方や、出演してくださったミュージシャンの皆様が楽しかったと感じてもらって、ぜひ来年も参加したいと思ってくださることがいちばんです。ゆくゆくは、このイベントなどを通じて、神戸港、そして神戸の街が、海外から来られた方々の“心のふるさと”になればいいなと考えています。

Interview②:「もっとブラジルの音楽を広げたい」

Conjunto MPB 代表 津村治郎さん 

真ん中の白い服でマイクを持ってる男性が津村さんです    

「ブラジル音楽というと、ボサノバやサンバはよく知られていますが、それ以外のジャンルはあまり知られていません。ブラジル音楽でも、さまざまな種類の音楽があること、また、ブラジル現地で人気の音楽はどんなものかということを、多くの人に知ってほしいですね」
 Conjunto MPBは、2010年結成のブラジル音楽を演奏するバンドで国際交流フェアなど、さまざまななイベントに参加されている。
 今回、演奏される曲のジャンルの中に、“セルタネージョ”というジャンルのものがあるという。このジャンルは、ブラジルの農園が発祥となった音楽で、カントリーミュージックのひとつ。ブラジル本国でも人気のジャンルだそうだ。今回はそれ以外にも、“サンバ”“エミペペ”“サンバサンソン”の全4ジャンルを演奏し、来場者にブラジル音楽をもっと知ってもらうことが目標だと話されていました。
  ブラジル音楽への深い愛情がこちらにも伝わってきました。軽快な中にも、港の風がさわやかに感じられるほど、心地よいものでした。

いったれ!食レポ!

(1)コロナリータ

フローズンの中にカクテルのビンが刺さった奇抜なお酒。
今回はマンゴー味をいただきました。シャリシャリとしたフローズンのおかげで、冷たいかつ飲みやすい!蒸された身体にキーンと来る!炎天下には持って来いやね!

(2) チョリパン
カリッとしたパンにソーセージが挟んであり、その上にトマトなどを散りばめてある。
トマトの酸味が、中のソーセージの味を引き出し、ジューシー。暑いなかでも、胃もたれせず、かつ食べ応えのある一品。

暑さに負けないくらいパンチの効いた味で美味しかったです。他にも串焼きやツイスターなどもあったのですが。お腹いっぱいで(笑)来年はもっと肉に手を出そうかな。
 お店をまわりながら思ったことは、店の方々が大変フレンドリー。
店員さんにも海外の方がたくさんおり、会場を訪れていた知り合いとハグしたりキスしたり!国が違えば親愛の情を表す表現も違う。夏休み課題のため訪れていた小学生に料理のレシピを教えたり、自分も、写真撮影の際に「ええよ!撮ったるで!」と写真をとっていただきました。ステージ横でも、舞台に出演された方が、写真撮影に応じていたり会話されていたりと、ほんとに会場全体の人と人との距離が近い!と感じました。

踊り踊れや飲め歌え! 


気づけば、辺りはすっかり夜。サンバやスティールパンも観たし、そろそろ見るものも見たから、帰ろうかな。と思うと、ステージは最終演目。せっかくだから、最後だけ見て帰るか。と、立ち見した。
 すると、「ORQUESTA SENSATIONAL」の演奏が始まり、ノリのいい迫力あるラテン音楽が会場を包む。すっかりステージに圧倒されていたが、それよりも会場がなんだか騒がしい…。
 不思議に思って、周辺を見渡してみると…


 目の前で外国人夫婦が踊り、いろんな人が手をつないで踊り、後ろで屋台の店員さんが踊り、ステージの上に屋台の店長が出演し、盛り上げ役をしながら踊る...。
ステージでも会場でも日本もラテンもいっしょになって四方八方踊りまくっている! 
あまりにも昼間の落ち着きとは打って変わって、まるでダンスパーティーの会場に来たのかと錯覚するほどのテンションの上がり具合!そうか、これがラテンアメリカン・カーニバルの真骨頂なのか…。
 誰もが笑いあい手を取りながら、踊る。盆踊りしか知らない僕はびっくり!お酒とお肉にスパイシーな香りに包まれ、ついつい自分も曲に合わせてステップ!

港から国を見る

 今回のイベント、中南米の全く興味のなかった自分でも、ノリノリで楽しめました。まさしく、夏の暑さを味方につける、そんなパワフルなイベントだと思います!エアコンの元で涼しく過ごすのもいいけど、夏の暑さを身体に浴びて、エネルギッシュに過ごすのも、楽しみ方のひとつだと思う!とこのイベントで実感しました。来年は彼女と来て踊りたいなぁ(遠い目)
 あ、でも、熱中症と脱水症状には気を付けて。人間動ける体があってこその人生。休憩と水分補給は忘れずに☆
 Até logo!【ポルトガル語:では、また!の意味】


おまけ

皆さん!神戸散策をされる際に、「シティループバス」使ってますか?

南はハーバーランド、北は北野異人館、新神戸駅まで。1周63分、神戸の観光名所を巡るバスです!1回乗車で260円。1日乗車券は660円!南京町だって、センター街だって、北野異人館も巡りたい!でも、こんな炎天下の中歩きたくない!という方には特におすすめです!
車内では添乗員さんの観光名所の解説付きで、もっと神戸が詳しくなるし、1日乗車券を買うと、観光施設で割引が効くという優れものです。

取材:西村成也