2015年8月17日月曜日

神戸港の舞台裏、海事施設を探検!(2015/8/7)

海事施設見学レポート


「海事」とはなんでしょう。大辞林によれば、「海上に関する事柄。艦艇・商船・漁船および航海・漁労・海運などが含まれる」と書いてあります。例えば日本は食料や石油、石炭をはじめ、さまざまなものを貿易によって入手しています。どれを取っても私たちの暮しを支える必需品!であるにもかかわらず、わたしたちはなにも知りません。そこで子供たちに混じって探検してきました。
 夏もいよいよ本番を迎え、立っているだけでも汗が噴き出すような天候の中集まった44人の子供たち。とても元気!笑顔で今か今かとイベントのスタートを待っています。その瞳には不安とドキドキしたものが映し出されていました。

神戸海洋博物館 見学(9:30〜)


大海原を駈ける帆船の帆と波をイメージした白いスペースフレームの大屋根



 神戸海洋博物館は、船の仕組みやクルーズ客船の魅力、港の施設や海・船・港の歴史と未来を体験する博物館で、1868年の近代神戸港の開港から120年目に当たる1987年にできました。

 博物館では、パネルや実物大模型、大小さまざまな船の模型などの展示を通じ、港の歴史を学びました。その後、場所を移動し、行われたのは「海洋教室」。船の種類やその役割、神戸港にはどんなものがやってくるのかなどについて教えていただきました。まだ習っていない漢字が出てくれば自分で振り仮名を書き込んだり、みんなも積極的に取り組んでいました。

「さんふらわあ」見学(13:00〜)

フェリーさんふらわあホームページより
http://www.ferry-sunflower.co.jp/

 お昼を挟んだ後、バスに乗り込み、さんふらわあの乗り場がある六甲アイランドへ向かいました。「さんふらわあ」は船体中央に描かれた太陽マークが有名なフェリー船で、東京〜北海道、大阪・神戸〜四国・九州航路など14隻が就航しています。今回、見学させていただいたのは神戸と大分をつなぐ「さんふらわあ」です。普段は車が出入りするところから船内へ入り、客室を見学していきます。




「ツーリスト」「スタンダード」「デラックス」など、各部屋を見学していきます。最近ではペットと一緒に宿泊できるお部屋まであるそうで・・・。なかにはくまもん一色の部屋まで!!他にもキティちゃん一色のお部屋もあり、参加者のみんなも大興奮!船の中には大浴場もあり、中に入って「すげー!!」と言ってはしゃぐ子も。
そしていよいよ、操舵室の見学へ。みんな興味津々で計器類を眺めたり、双眼鏡を覗いたり。担当の方を質問攻めにする子も見受けられました。普段見ることのできない場所に入り、貴重な経験になりました。

日本製粉株式会社神戸甲南工場見学(14:30〜) 

 日本製粉株式会社は、1896年に設立された欧米式機械を利用したわが国初の近代的機械製粉会社です。業務用の小麦粉・ふすま・そば粉や、家庭用の小麦粉・プレミックス粉(ホットケーキ用ミックス等)・パスタ・冷凍食品も手掛けておられます。
 神戸甲南工場に到着して早々、小麦が小麦粉になるまでの過程の見学、説明・解説をうけました。実際に二種類の小麦粉を触りくらべたり、見比べたり・・・。身近な食材とはいえここまでじっくり見ることもないので、新鮮でした。

 続いてサイロの方へ向かい、輸送されてきた穀物の実物やそれらがどのように加工され、私たちの手元に来るのか説明をしていただきました。
 輸送されてきた大豆やトウモロコシなどの穀物はそのままではどれも固く、とてもじゃないけど食べられるとは思えない状態。不思議そうに「食べられるの?」と尋ねる子もいました。割ってみようと格闘を始める子も…。
 サイロに運ばれてきた穀物がどれほど入っているか、またどのくらい出すかなどを管理する部屋を見せていただきました。
たくさんのモニターにはサイロのさまざまな場所が映し出され、また別のモニターでは、どこからどのくらいの量を運び出しているか、リアルタイムで数字が表示されていました。

 今回のイベントは小中学生が対象のものでしたが、海洋教室やフェリーの探検、工場見学など普段できないような、知らないような事ばかりで、大学生の私でも十二分に楽しむことができました。改めて、「神戸は港町なんだ」という当たり前の事を認識できました。



取材:東間 千晴