2017年2月6日月曜日

アシックス誕生秘話



株式会社アシックスHPより


「神戸開港150年記念事業のパートナー企業」である株式会社アシックスに「みなと神戸広報応援団」がおじゃましていろいろなお話をお聞きしました。そこで私は、アシックスの歴史と、アシックスが生まれた神戸について調べて見ました。

 アシックスの創業者鬼塚喜八郎さんがなぜスポーツシューズを作ろうと思ったのか…。
 鬼塚さんは1945年戦争から復員した後、約3年、兵庫県神戸市の商事会社でサラリーマンとして働いていました。しかし、戦後間も無い頃の子供たちを目にし、独立を決意しました。その頃の日本は焼け野原で、悲惨な状態でした。お金も食べるものもないこの世の中で子供たちはどうなってしまうのか…
 鬼塚さんは、これからの日本を担っていくのは今を生きている子供たちだと考え、スポーツを通じて子供たちの健全な育成に貢献したいという思いから、スポーツシューズの会社を立ち上げました。


それから鬼塚さんは当時大小さまざまなゴム靴メーカーがあった神戸・長田地区でスポーツシューズ生産の技術ノウハウを1年間習得し、1949年3月に神戸市に鬼塚商会を創業しました。
そして1977年オニツカ株式会社、株式会社ジティオ、ジェレンク株式会社の3社が対等合併し、現在の「株式会社アシックス」が誕生したのです。



「靴の街」神戸 

「神戸シューズ」HPより


 次に、鬼塚さんがスポーツシューズ生産の技術ノウハウを習得した場所、長田区の靴の歴史を紹介します。神戸市、特に長田区はよく「靴の街」と称されますが、どのような歴史があるのでしょうか。
歴史は神戸開港まで遡ります。外国人居留地を中心に、神戸に外国人が住むようになりました。
 そしてその当時、草履や下駄などを作る職人が、外国人の靴を修理し、新しく作るようになりました。それが神戸の靴の始まりです。
 靴の中でも特に有名なものが「ケミカルシューズ」です。神戸市は日本で最初にゴム工業が起こった場所であり、ケミカルシューズ産業は長田区、須磨区に集まっていました。始めは自転車用のタイヤチューブが作られ、次にゴムベルト、ホースやがてゴムの靴が作られるようになりました。ゴムの靴を作ったのも神戸が日本で初めてです。しかし戦争や不況が続き、ゴムが手に入らなくなり、ゴムメーカーはいろいろな材料を合わせ、靴を作りました。昭和21年頃苦心の末に生まれたものが「ケミカルシューズ」なのです。

参考 
アシックスの歴史
http://corp.asics.com/jp/about_asics/history
神戸教育情報ネットワーク「履き倒れ?の町」 神戸「ケミカルシューズ」
http://www2.kobe-c.ed.jp/tbm-ms/?action=common_download_main&upload_id=7665

取材協力 アシックス

                          取材 西 美佑